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亜鉛欠乏症

亜鉛欠乏の診断指針

  1.  下記の症状・検査所見のうち一項目以上を満たす
    1. 臨床症状・所見 皮膚炎、口内炎、脱毛症、褥創(難治性)、食欲低下、発育障害(小児で体重増加不良、低身長)性腺機能不全、易感染性、味覚障害、貧血、不妊症
    2. 検査所見 血清アルカリホスファターゼ(ALP)低値(注:肝疾患、骨粗鬆症、慢性腎不全、糖尿病、うっ血性心不全などでは亜鉛欠乏であっても低値を示さない事がある。)
  2. 上記症状の原因となる他の疾患が否定される
  3. 血清亜鉛値 (血清亜鉛は早朝空腹時に測定することが望ましい)
    1. 60μg/dl未満 亜鉛欠乏症、
    2. 60-80μg/dl未満 潜在性亜鉛欠乏
  4. 亜鉛を補充することにより症状が改善す

疑い 亜鉛補充前に1.2.3を満たすもの。亜鉛補充の適応になる。

確定 上記項目1.2.3-1.4をすべて満たす場合亜鉛欠乏症と診断する 上記項目1.2.3-2.4をすべて満たす場合潜在性亜鉛欠乏症と診断する。

日本臨床栄養学会ホームページ「亜鉛欠乏症の診療指針2018」(p3)より抜粋(http://www.jscn.gr.jp/pdf/aen20180402.pdf)

治療

亜鉛欠乏症では,亜鉛を学童以降~成人では50 ~ 150mg/日,幼児では25 ~ 50mg/日を経口 投与する.乳幼児・小児については1 ~ 3mg/ kg/日を目安とする

食事療法 亜鉛を多く含む食品の摂取を推奨(表参照)

亜鉛治療薬 酢酸亜鉛製剤(ノベルジンⓇ)

亜鉛投与による注意 亜鉛投与による有害事象として,消化器症状(嘔気,腹痛),血清膵酵素(アミラーゼ,リパーゼ)上昇, 銅欠乏による貧血・白血球減少,鉄欠乏性貧血が報告されている.血清膵酵素上昇は特に問題がなく, 経過観察でよい.亜鉛投与中は,定期的(数か月に1回程度)に血清亜鉛,銅,鉄を測定する.血清亜鉛 値が250µg/dL以上になれば,減量する.また,銅欠乏や鉄欠乏が見られた場合は,亜鉛投与量の減量 や中止,または銅や鉄の補充を行う.

表 亜鉛含有量の多い主な食品 食品名   亜鉛 含有量 (mg/100g) 大人 1 食分のおおよその量 単位(重量) 亜鉛含有量(mg)
 牡蠣  13.2 5 粒(60g) 7.9
 豚レバー  6.9 1 食分(70g) 4.8 
牛肩ロース(赤肉,生)  5.6 1 食分(70g) 3.9
牛肩肉(赤肉,生) 5.7  1 食分(70g) 4.0
牛もも肉(生) 4 1 食分(70g) 2.8 
牛レバー 3.8  1 食分(70g) 2.7
鶏レバー  3.3 1 食分(70g) 2.3 
牛ばら肉  3  1 食分(70g) 2.1
ほたて貝(生) 2.7 3 個(60g) 1.6 
めし(玄米) 0.8  茶碗 1 杯(150g) 1.2 
うなぎ 1.4  1/2 尾(80g) 1.1
めし(精白米) 0.6 茶碗 1 杯(150g) 0.9 
豆腐(木綿) 0.6 半丁(150g) 0.9 
たらこ 3.1 1/2 腹(25g) 0.8 
カシューナッツ(フライ)  5.4 10 粒(15g) 0.8
納豆(糸引き) 1.9 1 パック(40g) 0.8
 煮干し 7.2 5 尾(10g) 0.7 
アーモンド(フライ) 4.4 10 粒(15g) 0.7 
卵黄 4.2 1 個(16g) 0.7 
そば(ゆで) 0.4 ざるそば 1 枚(180g) 0.7 
プロセスチーズ 3.2 1 切れ(20g) 0.6 
     
日本食品標準成分表2015年版(七訂)161)より計算 児玉浩子127)より引用改変

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